ワイン総進撃 -170ページ目

CHラスコー R

実売価格:1000円前後
産地:フランス

結論から言うと、この値段でのベストバイの一本です。
2000円でも納得する人は多いでしょう。

ロバート・パーカー氏には、『3ツ星』の評価をされ、現地フランスのワイン専門誌では、『ラングドック地方で最も価値のある生産者の一つ』と評価され、更にアメリカのワイン・スペクテイター誌では、ここ99年物、2000年物が、連続で90点!という高評価をされています。

エレガントさを感じさせる、素晴らしいバランスの取れた味わいの中に、肉、スモーク、ダーク・プラムやミネラルのニュアンス、胡椒やスパイスの香りが詰まっている。余韻には、ベーコンのようなしっかりした香りを感じさせましょうか。

ちょっとゴタゴタと書きすぎたかな?

輸入代理店:飯田

デラタイト・デッドマンズヒル・ゲヴェルツトラミネール04

産地:オーストラリア
開けてすぐはあまり果実味も乗ってなくて。
香りも弱くてぱっとしないなあ、と残念だったんですが。
冷蔵庫の野菜室に入れたままで、三ヶ月ほど忘れ去られていました。
最近になって白菜の下から発見され、再試飲。
甘さがでてきて、香りも開いている!
アルザスのゲヴェルツよりはオレンジなどを思わせる香りがあって。
なかなかええ感じ。
・・・・でも、立ち上がりに三ヶ月もかかるんじゃあ、かなり問題ありか?
三ヶ月も保つ!ということも言えますが。
(考えようによっては凄い事ですね。)
夏頃に再チャレンジして試飲してみようかな、と考えています。

アンドレ・ヴォーホール

産地:シャンパーニュ
数年前、取引のある代理店が初めて取り扱うことになったので、
サンプル買いしまして、割り勘で皆で飲んだところ。
「お!」
「こ、これは・・・・!」
まさにモンラッシェにシャンパーニュの極小の泡が同化しているワイン。
「猫屋さん、1ケースわけてください!」「僕も!」・・・。
いやあ、うまかったですね。
こんなに美味しいシャンパーニュを飲んだ事はかつて無かったです。

それから半年後。 久しぶりに開けてみたら・・・・。

ん? なんだこりゃ?
かつてのタッチが無くなっています。
クリュッグ程度のシャンパーニュでしかなくなっています。
え~!ショックを受けて続けて三本開けましたが皆同じ。
うちの保管状態がダメだったのかな?と思い直して代理店から再度仕入れ。
開けてみましたが。これもクリュッグ程度。
変化しちゃいましたねえ。

昨年だか一昨年だかワイナートか何かワインの雑誌で取り上げられまして少し騒がれました。
でもクリュッグ並みなんだな、それって。

醸造元を訪れた人がいるのですが、ビンテージの古いシャンパーニュがわんさか地下セラーに山積みされていたそうです。
「どうするんだ、これ?」とアンドレに尋ねたら「儲けるんじゃないか!」と
返事してきたそうです。

かつての輸入代理店:ボニリジャパン

フェラーリ ブリュット

産地:イタリア
実売価格:3500円前後
イタリアのスプマンテを「代表」している銘柄。
「すごい!」「すばらしい!」「ワンダホー!」と多くの賛辞を受けています。
で、もって私も3回ほど開けて飲んだ事がありますが。

      「どこがいいのかわかんない」

あんなに泡の大きなスパークリングワインに、こんな値段を払う気にはとてもならない。
ただ名前だけで売れてるとしか思えません。
もしこのスプマンテの名前が「ジョゼッペ」とかの普通のイタリアの名前だったら誰も買わんでしょう。
内容に対する実売価格は1300円ぐらいが妥当だと思っています。

エビやカニにあうワインは?

白ワインの多くは、魚と致命的な組み合わせとなります。
http://nekoyakaikan.ameblo.jp/entry-1427c3c2ad4a9254130485342c1f2189.html
では、赤はどうなんだ?といえば、口の中で料理とワインが分離したままに混ざり合う事なく別々に存在するだけ。
魚介類の中でも特にエビやカニなどの甲殻類はその特徴が顕著に現れます。
うぐ!というような臭い匂いや味が口中で蘇るのには閉口してしまいます。

じゃあ、甲殻類に合わせるワインはないのか?

私はロゼが一番だと思います。
日本では、ここ数年ロゼの扱いが不当に低いです。
これはおかしい。
ロゼは見た目だけをきれいにピンクに見せかけただけの白ワインの亜種だというように認知されています。
そもそもエビやカニをワインに合うように家庭で調理する方法が広まっていません。
簡単な方法をお伝えしましょう。
カニの身をほぐしてフライパンでカレー粉にて炒めるのです。

カレー粉?!ジャンクフードみたいだな、フランス料理ほど遠い、と思った人がいたら、かなりいけていません。
フレンチでカレー粉はかなり使います。別にジャンクでもイージーでもないのです。

で、よ~く冷やしたロゼを飲んで食う。
うまいですよ~。
一度だまされたと思ってやってみてください。

「ブショネってわからない、

そもそもブショネというものは、非常に微妙なものなので、一流のソムリエにならないとわからない。経験の浅いソムリエなら見落としてしまってもしょうがないものだ」という書き込みが某大手新聞社のサイトでかつて運営されていたワインBBSにて発言された事があります。
私をはじめとして多くの人が「そんなバカな」と反論しました。

ブショネがわからない、という人がいるのであれば、その人は嗅覚味覚障害者です。(断言)
あのカビ臭さ、もしくはカブトムシを飼っている箱の中に頭を突っ込んだような臭さがわからないはずありません。

もしワイン好きで今までブショネに当たった事がないというのなら、かなりラッキーな人です。「ブショネが何かを知らない、経験した事が無い」という事を自分の経験の無さだと思い込むべきではないでしょう。
むしろブショネに当たったことがないという「幸運」を喜ぶべきです。

CHドゥ・ラ・チュイレリ・カルトブランシュR 01 Dom.シャンタルコント

実売価格1600円ぐらい?
産地:フランス コスティエドニーム
品種:グルナッシュ60%、シラー40%
非常に良いカベルネソーヴィニオンのまだ熟しきっていないものが黒糖を思わせる果実味にコーティングされている、といえばわかるでしょうか(わからない?笑)
まあ、端的にいうとこの価格では美味しいといってさしつかえないのでは。

このワイン、違う年号のものを3年ほど前に「絶対間違いないから!」と飲む前に箱で買わされました。
届いて来て飲んだとき、あまりに不味くて唸ったものですが。
2001年産はおいしくなりましたねえ。
これなら買ってもよいかな。
以前買って「まずい!」と思ったものもうちの定温倉庫に入れたままになっていてまだ捨ててはいないはず。ちょっと飲んでみるとしましょう。→敗者復活戦。

二日目、タッチは基本的にかわらず。まだおいしく飲めます。

輸入代理店:ボニリジャパン

「しぶい」ワイン

私の知っているシニアソムリエくんがお客様に訊きます。
今日はどういうワインがよろしいでしょうか?
そうねえ、今日はしぶいワインがいいかな。
(怒)当店にしぶいワインはありません!

要するにしぶいという表現は悪いワインを指す言い方だから、そんな言い方をしてはダメ、と言いたいのでしょうが、一般人の言葉ではしぶいという言葉はものを悪く言う言い方ではないです。

シニアソムリエ君は、正義を通しているつもりなのですが、お客様にすれば傍若無人な振る舞いを受けているわけで・・・。
来なくなっちゃったりするわけです。

ワインの言葉ってむつかしいですね。

アイスワイン=貴腐ワイン?

10年ほど前にドイツに旅行した時にワインショップに入りました。
私はシュペートレーゼあたりで何かいいものないかな?と思っていたのですが、その店にはアイスワインがドドーンと並べてありました。
店員には日本人の30過ぎの女性がいました。
なぜ?日本人がドイツに?と思いましたがその町は観光地なので、日本からの観光客に応対するために雇っていたのかもしれません。
彼女が私に試飲をすすめてきました。
それも次から次へとアイスワインばかり。私は試飲会に行ってもワインそっちのけでリキュールばっかり50種類飲んじゃったりするほど「甘いもの好き」なんですが、これには流石に閉口しました。
彼女は私に説明します。(私は自分の職業を伏せていました)
「これはアイスワインといって日本では貴腐ワインと呼ばれています。」
「え。」と驚きました。
まだ若かった私は「嘘だ、間違ってる」と声をだして言いました。
女性店員は「私はワインのプロです!」と自説を最後まで曲げませんでした。

プロならプロらしくちゃんとちゃべれ!と言いたいものです。

スクリューキャップ

ワインの栓として長く使われて来たコルクですが、ワインの熟成に必要なものだと長年信じられてきました。

しかし、数年前ワイン醸造学の世界での頂点とも言えるボルド-大学醸造学部にて「コルクは熟成になんら貢献していない。無意味」という研究結果が発表されました。

コルクって天然素材だから当然雑菌も色々とついているわけなんです。
その中で悪質なものがついていて瓶の内側で繁殖すると・・・これがいわゆるブショネ(コルク臭)というやつです。嗅いだ事のない方に説明すると、雑木林の落ち葉の腐った臭い、カブトムシのカゴの臭いといいましょうか。
とても飲めたものではありません。

ワイン生産者はブショネを非常に恐れているのですが12本中1本ぐらいブショネがあっても販売する側にすれば「まあ、しょうがないか」というぐらいの確率で起きたりします。

私の経験上、今までで最悪の確率は100%。箱で買ったワイン12本全てがブショネでいっていました。(泣きそうになります)

レストランで最初にゲストに匂いを試してもらうのはブショネの確認が最大の理由です。レストランではもしブショネなら即交換してくれますが、良心的な小売店でも問題のワインを持っていけば交換してくれます。
(交換してくれない店もたまにはあるようです。)

・・・・ま、そういうわけでブショネはワインビジネスに関わる全ての人が損害を受けている訳で、そういう危険性のあるものを使うのはやめて、安全なスクリューキャプや合成素材のコルクに換えていこうというのが現在オーストラリア、ニュージーランド、アメリカなどで始まったムーブメントというわけです。

この記事は他のブログへ、私、猫屋会館がコメントしたものの転用です。
http://daim.ameblo.jp/